韓国語パッチㇺの発音7つと発音変化4つが完全マスターできるお話

韓国語

クセモノの異名を放つ男をご存知でしょうか?

私は野球小僧でしたので、クセモノと聞けば、真っ先に巨人のコーチをされている元木大介コーチが頭に思い浮かびます。このクセモノですが、野球の世界に限らず、実は、語学の世界にも存在しています。

例えば、英語の世界でもアルファベットのRとLの発音が日本人にとってはクセモノです。fresh(フレッシュ)とflesh(フレッシュ)の発音は私も留学に行った時にかなり苦労した記憶があります。

freshは新鮮を意味する単語であり、 fleshは肉を意味する単語です。発音をカタカナ発音で書いてしまうと「フレッシュ」となってしまうため、日本人は発音の区別がつかないわけです。

このように英語の世界でも発音がクセモノとして、しばしばあなたを苦しめることもあります。そして、今回あなたにお伝えする韓国語にもクセモノが発音のクセモノが存在します。

その名は「パッチㇺ」さんと呼びます。このパッチㇺさんが韓国語初心者にとってはかなりクセモノであり、このパッチㇺさんがあなたの韓国語学習の大きな壁になると言っても過言ではありません。

そこで、あなたの学習の大きな壁になる前に、あなたが知っておくべき韓国語のパッチㇺ発音と変化のルールがあります。今回あなたにお伝えするパッチㇺの発音ルールだけでも覚えておくと韓国語学習が少しは楽になると思います。

韓国語パッチㇺの発音変化

[voice icon=”https://www.xn--vcsw1ah2qyr3d.com/wp-content/uploads/2019/03/9876.png” name=”ダイちゃん” type=”l”]こんにちは。韓国語専門ライターのダイちゃんです。[/voice]

韓国語に少しずつ慣れてこられた韓国学習者の方にとっての大きな韓国語の壁。

それがパッチㇺさんという発音の変化です。

どんな変化をするかと言うと、カメレオンのように変幻自在で相手を錯乱する天才です。今回の記事は以下の内容をあなたにお伝えします。

  • パッチㇺの発音はなぜつまずきやすいのか?
  • パッチㇺとは一体何ものなのか?
  • どうやって発音すればいいのか?
  • あなたが今からできることは何なのか?

パッチㇺの発音は難しそうに見えるのですが、実は、あるルールがありその規則性に沿って発音練習するだけで誰でも無難にパッチㇺを攻略することができるようになります。もちろん、1時間んでマスターとかちょっと練習しただけで完璧な発音になるとは考えないでください。日々の練習は必要になります。

自動車の運転を例に出してみましょう。

自動車の運転も最初から1つの練習もせずに運転できるようになりません。日々、少しずる教習所にて練習し、適切なルールを覚え、実践する中で運転が上達してきたはずです。だからこそ、あなたがパッチㇺの発音練習で取り組むべきは地味で面白くない練習です。

もしも、パッチㇺなんて簡単とか煽っている商材があるとするならば、その商材でほとんどの人がパッチㇺをマスターすることが可能になるはずです。私自身もこれまでに韓国語を教える立ち場を経験しましたが、パッチㇺが苦手な人とパッチㇺに自然となれる人の2手に分かれ、練習をしているにも関わらず、何カ月もパッチㇺの壁に苦戦する方も中にはおられます。

だからこそ、あなたに言えることは、パッチㇺの発音練習には個人差があるという部分です。

あなたの性格や学習の仕方、学習に取り組む時間など、全てトータルで考えることが大切になってきます。逆に考えると、テクニックで得られる発音練習ではないと言えます。

つまり、練習の量がある程度必要になるというわけです。だからこそ、テクニックに頼らず何度も繰り返し練習することが一番大切になります。実は、この練習方法が最短だったりします。

では、早速パッチㇺの発音の仕方について解説しようと思うのですが、その前に、そもそもパッチㇺとはどんなものなのかについて簡単にまとめます。

韓国語のパッチㇺとは何?

パッチㇺを理解するには実際に発音した方が早いです。このパッチㇺを言葉で説明すると、

「子音文字と母音文字の後にもう一つの子音を加えて作る文字で、この時のもう一つの子音のことをパッチㇺを呼びます」

言葉で説明すると意味不明に聞こえると思います。要は、上記で示した赤枠の中のハングルの子音だとお考えください。ちなみに、パッチㇺのもともとの意味は「一番下で支える」ということからパッチㇺという名前がついています。パッチㇺを韓国語で書くと받침となります。一番下で支えるという意味からも分かる通り、パッチㇺが入る場所は一番下です。

日本語と韓国語の違い

そして、このパッチㇺのことを説明すると、必ず意味が分からないというお声をよくいただきます。日本語では例えば「キムチ」と言う時には、

キムチ[KIMUCHI]となり、平仮名で表すと3文字になります。

一方、ハングルで同じように「キムチ」を表すと、

김치[KIMCHI]となり、ハングルが2文字しか登場しません。

つまり、次の音に行く前にいったん音を止める子音がパッチㇺの主な役割です。ですので、日本語でキムチと発音していますが、この発音のまま韓国語でキムチと言ってしまうと、韓国人は少し違和感をもちます。ちなみに、韓国では一番多い苗字が김(キㇺ)です。

7つのパッチㇺをマスターしよう

パッチㇺの仕組みが少し分かった後は、どんどん実践に進んだ方が早いです。頭で少し分かったことと実際にやるのとでは全然違うからです。だからこそ、実践を重視した方が早く上達できます。

パッチㇺを表す文字は全部で16字もあります。

えっ!?そんなに発音の種類が多いんですか?と不安になってやる気を失う方も多いと思います。パッチㇺを表す文字は16字もあるのですが、実は、発音に変えるとたった7つの発音に分類されるわけです。

少し意味不明だと思ってもオッケイですので、とりあえずこれから私の紹介するパッチㇺの発音に目を通してください。

パッチㇺの発音1.Kのパッチㇺ

1つ目のパッチㇺの発音に「Kの発音」があります。

Kの発音は「アㇰ」という発音です。

上のハングルはパチムがそれぞれ違いますが、どれもこの「アㇰ」と発音します。

[発音する時のコツ】

悪化「あっか」という言う時の「アッ」がこのKの発音になります。パッチㇺの発音を自然な発音にするためには、最後まで言わずに途中で止める感じでいうことが大切になります。

パッチㇺの発音2.Tのパッチㇺ

パッチㇺの発音の2つ目に「Tのパッチㇺ」があります。

Tの発音は「アッ」という発音です。

7つのパチムがそれぞれ下につく形なのですが、どの発音も「アッ」と発音するグループです。

【発音する時コツ】

「あった」という時の「アッ」がこのTの発音になります。この「アッ」の発音も最後まで言わず途中でとめる感じで発音すると良いです。

パッチㇺの発音3.Pのパッチㇺ

パッチㇺの発音3つ目は「Pの発音」です。

Pの発音は「アㇷ゚」と発音します。

Pの発音のグループは2つありいずれの発音も「アㇷ゚」です。

【発音する時のコツ】

「アップ」と言う時の「アッ」で止まる音です。Pタイプのパッチㇺの場合は、ㇷ゚を最後まで言わず、途中で止める感じにするとより自然な発音になります。

パッチㇺの発音4.Nのパッチㇺ

4つ目パッチㇺの発音に「Nの発音」があります。

「アン」と発音します。

このNタイプの発音は1つしかありません。

【発音する時のコツ】

このNタイプの発音する時のコツは「あんな」と発音する時の「アン」だと思ってください。ちなみに、Nタイプのパッチㇺは「ヌ」を最後まで言わずに途中で止める感じで発音すると自然な形に聞こえやすいです。

パッチㇺの発音5.Mのパッチㇺ

5つ目のパッチㇺの発音に「Mの発音」があります。

「アム」と発音します。

Mタイプのパッチㇺも1つしかありません。先ほどのキムチの時の「ㇺ」の発音です。

【発音する時のコツ】

このMタイプのパッチㇺの発音は、「あんま」と言う時の「アン」だとお考えください。M子音のパッチㇺはハミングを意識すると良いです。ハミングとは口を閉じて「ㇺ」と鼻で響かせながら音を出すことです。「ㇺ」を最後まで言わずに途中で止めることでMタイプの発音になりやすいです。

パッチㇺの発音6.NGのパッチㇺ

6つ目のパッチㇺの発音に「NG」の発音があります。

「アン」と発音します。

NGタイプのパッチㇺも1つしかありません。

【発音する時のコツ】

NGタイプの発音のコツは「あんぐ」という時の「あん」で止まる音ですNGタイプのパッチㇺは「ング」を最後まで言わず、途中で止めると発音がしやすくなります。

パッチㇺの発音でつまずきやすいタイプとは

ここまで、6つのパッチㇺのタイプについてまとめてきました。

日本人が韓国語のパッチㇺを発音する時につまずきやすいパッチㇺがあります。

それが、

  • Nのパッチㇺ
  • NGのパッチㇺ
  • Mのパッチㇺ

韓国語を学習する人のタイプによっても苦手なパッチㇺは変わってくるのですが、大きく分けると3つのパッチㇺでつまずく人が多いです。そこでそれぞれのパッチㇺについてもう少し補足を加えます。

例えば、NのパッチㇺとNGのパッチㇺの発音を日本語表記で表すと「アン」となってしまいます。これでは違いが分からないと思います。

Nパッチㇺの補足

Nの発音をする時の補足ですが、先ほど「あんな」の「アン」だと解説しました。ですが、人によってはこの発音でもNタイプのパッチㇺになりにくいい人もいます。

そこで、もう一つ試していただきたいのが「問題」の「モン」です。この「モン」のように舌を上の歯茎の裏につけて鼻から息を出すとNのパッチㇺになりやすいです。

日本人は「問題」と言う時に自然と下を上の歯茎の裏に付ける形をとっています。ですので、この言葉が使えると個人的に感じています。

NGパッチㇺの補足

NGタイプの「アン」を発音する時にはアンパンマンを使うと覚えやすいと私は感じています。「アンパンマンは君さ」と歌った時の「パン」が丁度このNGタイプにハマります。ですので、もしも、「あんぐ」では難しとなった時にはアンパンマンで練習してみてください。

それから、「漫画」の「マン」も効果があると私は感じています。実際問題、私の友達に勧めてみると奥さんも発音が改善していると言っています。

私は正直、韓国のパッチㇺのNGタイプとNタイプの発音の違いを聞き取ることが苦手です。ですが、日本語に置き換えて言っていく中でパッチㇺの発音を自然につかんだという経緯があります。そこまで神経質になりすぎないことが大切だと実感しています。

ちなみに、NGのパッチㇺの場合は、舌の付け根を上あごの奥につけて鼻から息を出す感じです。簡単に言うと、漫画を発音する時の「マン」だとイメージしてください。

Mパッチㇺの補足

このMパッチㇺの発音のコツは、口をしっかりと閉じて発音することを意識してみましょう。日本人はMパッチㇺをする時にムだと思い口をすぼめてムと発音しがちです。

ですが、このMパッチㇺは日本語の「さんま」の発音と似ています。さんまの「ん」を発音する時は日本人は口を「への字」にします。この時の口の使い方がMパッチㇺに応用できます。

パッチㇺの発音7.Lのパッチㇺ

ちなみに、パッチㇺの7つ目の発音にLタイプがあります。

「アㇽ」と発音します。Lタイプも1つしかありません。

【発音する時のコツ】

発音する時のコツは「ある」と言う時の「る」が途中で止まる音です。舌先を上あごにしっかりつけて息を舌の両側から出す感じです。

ダブルパッチㇺの存在

これまで、パッチㇺをそれぞれの発音別にあなたにまとめてきました。

ですが、実は、パッチㇺにはまだ、まだ、ダブルパッチㇺと呼ばれる存在があります。ここからは、ダブルパッチㇺとは何なのか?発音どうするの?という話をまとめていきます。

ダブルパッチㇺとは何モノ?

上のハングルの形のように、パッチㇺが2つある形がダブルパッチㇺです。このダブルパッチㇺの場合はパッチㇺを一緒に発音することができません。つまり、実際には1つしか発音されない形です。

例えば、値段を意味する값(カp)は左側のパチムを発音します。

その逆に、鶏を意味する닭(タㇰ)の場合は右側のパッチㇺを発音します。

このように、2つのパッチㇺがついているケースではどちらか1つだけのパッチㇺを発音することになります。

右か?左か?どっちのパッチㇺ?

パッチㇺが2つある場合であっても基本的にはパッチㇺの発音は先ほどの7つのタイプのどれかに当たります。ですので、2つのパッチㇺがあったとしても1つのパッチㇺしか発音しません。

そこで、左のパッチㇺを読む場合からまとめてみます。

【左のパッチㇺを読む場合】

このようにパッチㇺの左側を発音する形です。

【右のパッチㇺを読む場合】

このように右のパッチㇺを読みます。

パッチㇺには発音変化があるって本当?

ここまで、パッチㇺの7つの発音とダブルパッチㇺについてお話させていただいたのですが、パッチㇺには実は発音の変化があります。

ですので、韓国語初心者の方にとっては負担のかかる学習となってしまうわけです。

パッチㇺの発音の変化のルールの事を「連音化」と呼びます。

この連音化のルールが分かると、パッチㇺと仲良くなることができます。韓国語にはパッチㇺの付く単語が多いですが、ある決まったルールを正しく理解できれば普通に発音できるようになりますので、怖いおっさんではないと言えます。

パイナップルルール

あなたにまず覚えておいてもらいたいルールに「パイナップルルール」があります。

パイナップルとは、「パイン」と「アップル」が合わさった言葉です。正式に言葉にするなら「パインアップル」ですよね。ですが、パインアップルと発音する人はほぼいないと思います。あなたも自然な形で「パイナップル」と発音しているはずです。

このように、パインアップルのことをパイナップルとつなげた形で発音する形がパッチㇺの中にもあります。

上記のハングルは、連音化を分かりやすく解説するための表記ですが、実際にはこのようにはハングルで書くことはありません。発音は음악(ウマㇰ)と発音しますが、으막と書くことはありませんので、あくまでも発音上の表記だと思ってください。

パイナップルルールとは、パッチㇺの次にくる文字が母音で始まる場合、パッチㇺの音が母音とつながり発音が変わるという意味です。これが連音化の意味です。

言葉では少し分かりにくいと思いますが、上の表を見ていただければ何となくコツが分かると思います。

今回のお話のまとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は韓国語でパッチㇺの発音と変化の仕組みについてお話させていただきました。

韓国語で一番難しい部分がパッチㇺの勉強です。理論は分かったとしても実際に使えるようになるには少し時間がかかります。パッチㇺが習得できる人とパッチㇺで挫折して韓国語を辞めてしまう人には1つだけ違いがあります。それが「完璧主義タイプ」の人は挫折しやすいという点です。

使う前に完璧に言えるようになってからパッチㇺに取り組もうとしてもなかなかパッチㇺができるようになりません。これは、実践の中で身に付く発音だからです。

だからこそ、パッチㇺのことを1知ったら2とか3アウトプットする練習をした方が習得が早いと私は感じています。今回のお話が少しでもあなたの役立つ情報になれば幸いです。

長文読んでいただき本当にありがとうございます。

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