「ひどい」は韓国語で심하다(シムハダ)を使います。
韓国語で「ひどい」と言いたくても、いろいろなニュアンスがありますよね。
「ひどい風邪」
「彼氏がひどい」
「ひどい目にあう」
実は、심하다(シムハダ)以外にも、他の単語を使って表す場合もあります。
今回は、
韓国人の妻と結婚して6年になる私が、
韓国語「ひどい」についてお話させていただきます。
1程度を表す「ひどい」
韓国語で「ひどい」は、심하다(シムハダ)を使います。
この심하다(シムハダ)の意味は、「物事の程度が甚だしい」という意味での「ひどい」です。
심하다(シムハダ)
使い方
심하다(シムハダ)を会話する場合には、심해요(シムヘヨ)、심합니다(シムハンニダ)の2つがよく使われます。
심합니다(シムハンニダ)の方が、より丁寧な表現であり、目上の方に対しては、この심합니다(シムハンニダ)を使った方が無難です。
例文
・今回の風邪は咳がひどい。
이번 감기는 기침이 심해요
・風邪がもっとひどくなった。
감기가 더 심해졌다
このように、「風邪などがひどい」のような文で使われます。
また、誰かから「ひどい」と言われた場合などにも、심하다(シムハダ)を用います。
・そんなひどいことを言われたのは初めてです。
그런 심한 말을 들은 건 처음이에요
「ひどいこと」と言いたい場合には、심한 것 (シムハン ゴ)심한 말(シムハン マル)と言います。このように、심한(シムハン )と使います。
「ひどい!それはうそだったの?」
このような会話でも、심하다(シムハダ)が使われます。
ちなみに「ひどい!うそだったの?」と言いたい場合は、심하다! 그거 거짓말이었어?(シムハダ!コジンマリオッタ?)と言います。
これに対して、「ひどい男」「休みをくれないひどい会社」「発音がひどい」のような「ひどい」もありますよね。
こういった「ひどい」に対しては、심하다(シムハダ)は使いません。次は、「ひどい男」と言いたい場合の単語についてお話させていただきます。
2「ひどい男」はどう言うの?
「ひどい男」「ひどい会社」「ひどい発音」と言いたい場合には、나쁘다(ナップダ)を使います。
나쁘다(ナップダ)には、もともと「悪い」という意味があります。
ここでよく出る質問に、
「나쁘다(ナップダ)と심하다(シムハダ)は何が違うのですか?」というものがあります。
そこで、この違いについてお話させていただきます。
심하다(シムハダ)の使い方
심하다(シムハダ)のもともとは、「その程度が甚だしい」という意味になります。
例えば、「咳がひどい」と言いたい場合は、심하다(シムハダ)が使われます。
この場合の「ひどい」は、通常の咳をするという基準を超えて、たくさんの咳が出ている状態を「ひどい」という言葉で表しています。
これに対して、심하다(シムハダ)が使えない場合があります。
それが、「男」「会社」「発音」などの単語をつけた「ひどい」です。
「ひどい男」「ひどい会社」といった形です。
「男」「会社」「発音」などの単語だけでは、どういう尺度の基準で「ひどい」にあたるのかが分からないため、심하다(シムハダ)が使えないのです。
こういう場合には、나쁘다(ナップダ)のような形容詞がよく使われます。
나쁘다(ナップダ)には、「レベルなどが非常に悪い」という意味での「ひどい」という意味があります。
3「ひどい」니쁘다(ナップダ)
나쁘다(ナップダ)を使った「ひどい」を使う場合について、お話させていただきます。
例えば、こんな例文です。
「試験でひどい点をとってしまった。」
시험에서 니쁜 점수를 받고 말았다
簡単に訳せば、テストで悪い点を取った場合には、나쁘다(ナップダ)を使って「ひどい」と訳してもオッケイということです。
それから、「発音がひどい」と言いたい場合には、발음이 나쁘다(バルミ ナップダ)と言います。
また、「ひどい人」という言い方をしたい場合には、나쁜 사람(ナップン サラム)と使います。
このように、ひどいと言いたい場合には、나쁜 (ナップン )と言えばオッケイです。
ここまでのおさらい
韓国語で「ひどい」と言いたい場合には、나쁘다(ナップダ)と심하다(シムハダ)の2つの単語が使われます。
심하다(シムハダ)は、「程度が甚だしい」という意味での「ひどい」に対して使われます。
「甚だしい」とは、「ある一定の基準を大きく超えた状態のこと」を指します。
例えば、「風邪がひどくなった」といった文のように、風邪の程度が「ある一定の基準を大きく超えている」という場合に使われます。
このように、風邪や咳をはじめ、言われたことに対しても、自分自身がある一定の基準を超えたと感じれば、심하다(シムハダ)を使うことが出来ます。
これに対して、심하다(シムハダ)以外にも、「ひどい」と使う場合があります。というよりも、심하다(シムハダ)が使えないケースがあります。
それが、「ある一定の基準が、あいまいなケース」です。
例えば、「男」や「会社」といった一定の基準が人によって、違ってくる単語です。
こういった単語では、심하다(シムハダ)は使えません。
ですので、「ひどい男」「ひどい会社」などが言いたい場合には、나쁘다(ナップダ)を使って「ひどい」と表します。
4「ひどい目にあう」はどう言う?
最後に慣用表現についても少しまとめてみます。
「ひどい目にあう」「ひどい目にあわせる」
日本語には、こういった言葉もありますよね。
韓国語でこれらの言葉を言う場合には、それぞれこのように言います。
「ひどい目にあう」
혼나다
혼내다
このように表します。
最後に、使えそうなフレーズをまとめておきます。ご参考になさってください。
「大気汚染がひどいです」
대기오염이 심해요
「症状がだんだんとひどくなっていった。」
증상이 점점 심해졌다
「腰の痛みがひどい」
허리 통증이 심하다
「ひどい会社」
니쁜 회사
「ひどい男」
나쁜 남자
今回のお話のまとめ
今回は、韓国語「ひどい」について、お話させていただきました。
「ひどい」言いたい場合には、主に2つの単語を使って表現することができます。
それぞれの単語の意味を考えながら、使うことができると会話も楽しくなります。
今回の記事が少しでも役に立つ情報になれば幸いです。